与信管理の本来の目的とは?

焦げ付きが発生すると最初に起きるのは利益の損失です。今までの企業努力は水の泡となり稼いでいた利益は一気に損なわれることになります。利益率が10%の取引で10百万円が焦げ付くと10百万円÷10%=100百万円となり、1億円の売上を出さなければならなくなります。1億円もの売上を出すことはとても大変なこと、いかに焦げ付きを回避させなければならないのか理解できると同時にこれを回避させるために行うのが与信管理であることも予測がつく人は多いといえましょう。

短期的には損失を計上することで自社の決算にマイナスの影響を与えることになりますが、長期的には販売先となる顧客を失うことで業績の悪化に繋がることもゼロとはいい切れません。大半の企業は、販売秋から入金が行われた資金を使い支払いや調達などの資金繰りを行っているけれども、焦げ付きが生じるとこれらの支払いも困難になって来ます。資金繰りの計画が狂って来ると仕入れ先に対して支払いが出来なくなるので連鎖倒産のリスクも高まります。なお、焦げ付きは与信管理で予防ができますが、与信管理の目的は予防よりも安心して継続的に取引を可能にする営業基盤を築いて企業を成長に導く重要な目的があることを覚えておく必要があります。

焦げ付きを恐れてしまい取引に消極的になっていては売上や利益を伸ばすことはできないので企業の成長も見込めません。優良な取引先には大きく与信を行い、リスクがありそうな取引は少額の与信にとどめるなどで利益を多く確保することが重要です。

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